毎年のように、地震、豪雨といった自然災害が各地で起きています。ペットと一緒に暮らされている方の中には、自分のペットにあった備えはどのようなものかと考えている方も多いのではないでしょうか?

さらには先行きの見えないコロナ禍。感染症対策をふまえながらの避難生活は、従来以上に動きが取りにくいものになっていくことが考えられます。

そこで今回は自治体や政府のサイトでの記載が少ない小動物・魚類・爬虫類といったペットに焦点をあてて、緊急時の備えについてご紹介していきます。新しい年を迎える前に、ぜひ、チェックしてみてください。

犬・猫以外のペットと一緒に避難できるの?

東日本大震災以降、動物愛護の観点から「災害時には飼い主本人の安全を確保した状況で、ペットを安全に過ごせる場所に避難させる」という同行避難が政府によって呼びかけられています。でも同行避難の具体的な方法などは犬・猫を想定しているものが多く、小動物などの取り扱いの情報は少ないのが現実です。

また避難所や自治体によってはペットを避難させるケージを備えたスペースが確保されている場合もありますが、小動物を一緒に避難させられるかは不明のところが多いようです。そのうえ特定動物といわれる一部の爬虫類など、自治体への登録が必要なペットは受け入れ不可というところも多く見受けられます。

種類に限らず自助による行動が必要となるペットとの避難ですが、自治体などの助けが少ない犬・猫以外のペットを飼っている方にとっては、ペットの安全をはかるために事前の準備と知識がより重要となります。ここからは動物の種類別災害時への備えと避難方法を考えていきましょう。

災害時への備え1.体の小さな哺乳類の場合

ハムスターやウサギなど体の小さな哺乳類の場合、日常からケージの中で飼育することが多いため、そのまま避難所へ連れて行けばよいと考えている方も多いようです。しかし動き回れるスペースがあり、固定されていない小物が入っているケージでは、車などでの移動中にペットがケガをしてしまう可能性があります。避難先までの移動の際にはトイレや水飲み器など最低限のものを備えたプラスチックケースやキャリーケースを用意しておくとよいですね。

フード・水・避難先で使うケージ・ケージ内に入れる床材・トイレ用品といった基本的なものは日常から準備しておき、消耗品は2週間~1か月分くらいストックしておくと安心です。

また体の小さな哺乳類の中には自分の体温を維持するのが苦手な動物も多くいます。寒さ対策の使い捨てカイロや暑さ対策の保冷材などの準備もしておくようにしましょう。環境の変化に敏感な動物も多いため、ケージの周囲を目隠しできるものを用意しておくのもおすすめです。

災害時への備え2.鳥類の場合

鳥類の場合も基本的には体の小さな哺乳類と同じような準備で大丈夫です。ただ羽を使って飛ぶことができる鳥類は、ちょっとしたすきに逃げてしまうという危険性もあります。事前に迷子用のポスターなどを作っておいたり、特徴のわかる写真や画像を用意しておいたりすると安心です。またケージの扉が簡単に開かないように繰り返し使える結束バンドやナスカンなどを用意しておくのもおすすめ。
鳥類の中には暗くなると食事をとらなくなるものもいます。災害時のストレスで食欲がダウンしてしまったときには、夜でも食事をとらせられるように電池式のライトなどを用意しておくと便利ですよ。

災害時への備え3.爬虫類の場合

ペットとして飼育されている爬虫類の多くは温度管理が必要。でも災害時には停電になることも多く温度管理が難しくなります。防災グッズにはフードなどの基本的なもののほかに、使い捨てのカイロやコンセントプラグが差し込めるモバイルバッテリーなども準備をしておきましょう。

また家から避難場所への移動に備えて丈夫なプラスチックケースと、ケースが入る保温バッグを用意しておくこともおすすめです。

災害時への備え4.魚類の場合

魚類の場合、水槽内に空気を送り込むポンプを使用している場合が多いですよね。こちらも災害時の停電で使用できなくなったときに備えて、電池式のエアーポンプや酸素が出る石をフードなどと一緒に用意しておきましょう。熱帯魚など温度管理が必要なペットにはモバイルバッテリーを用意しておくと安心です。水槽が大きく電気を多く使用する場合には、発電機や大型の蓄電器の購入も視野に入れておきましょう。

安心できる避難場所の確保を。

災害時の避難所のほとんどはペットと一緒のスペースで暮らすことができません。そのため飼い主にとってペットを避難させる場所の確保はとても重要です。

ケージでの飼育がしやすい体の小さな哺乳類や鳥類などは、避難所の外のスペースにテントをはって避難場所を確保したり、移動に使用した車の中で過ごしたりと避難所の近くに場所を確保するといいですよ。爬虫類も上記の方法での避難ができますが、温度管理が必要な場合には一緒に避難しないで災害にあっていないエリアの親族や友人宅へ避難させてもらうという方法もおすすめです。

魚類は水槽ごと移動させなくてはいけないので、大きな水槽の場合などは避難が難しくなります。自宅のダメージが少なく水槽の安全が確保できるときは、無理に移動をさせず家に残すという選択肢も考えておきましょう。家のダメージや停電などで心配な場合には、親戚や友人宅に預けるようにするのもいいですね。

災害に備えて安心してペットと暮らしていきましょう

小動物などのペット用の防災対策や避難方法などをご紹介しましたが、いかがでしたか?ネット上では実際に被災された方の経験談や備えについての情報がたくさんあります。またペット保険会社などでは種別の防災手帳を作っているところもあるので、ペットの種類と防災などのキーワードで検索をして、しっかりと情報を得ておきましょう。

【参考】
災害時におけるペットの救護対策ガイドライン」環境省
人とペットの災害対策ガイドライン」環境省
アクアリウムの災害対策!もしもの時、熱帯魚や水槽をどうすればよいのか」アクアリウム情報サイト トロピカ
アニコム防災PROJECT」アニコム損害保険株式会社

木村 まこと