バイデン政権は財政赤字を放置するか? MMT理論の危険性

米国のMMTは他国の迷惑

普通の国がMMTを採用し、インフレにならなければその国の国民が喜び、インフレになればその国の国民が困るわけですが、米国の場合はそうではありません。

米国がMMTを採用してインフレにならなければ米国民がメリットを享受するだけで、他国民へのメリットは決して大きくありません。

一方で、米国がインフレになると、厳しい金融引き締めが行われますから、世界中の国が困ります。米国の通貨であるドルは世界中の貿易や投資に使われているからです。

つまり、米国のMMTは諸外国にとっては「メリットは小さいが、酷い目に遭うリスクは十分ある」という迷惑な政策なのです。ぜひ、思いとどまってほしいと思います。

まあ、米国大統領選挙に選挙権を持たない筆者が何を言っても、所詮は「雑音」なのでしょうが(泣)

本稿は、以上です。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織その他の見解ではありません。また、厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。ご了承ください。

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塚崎 公義

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ。
現在は久留米大学商学部教授であるが、当サイトへの寄稿は勤務先と関係なく個人として行なっているため、現職は経済評論家と表記したものである。
(近著)
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(雑誌寄稿等)
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