Go Toトラベルに反対しているのは「母親」が多数

筆者は3人の子どもを育てていますが、同じ母親たちが口を揃えて言うのは「Go Toトラベル反対」の意見です。

幼い子どもを持つ母親たちは、子どもがCOVID-19に感染してしまうことだけではなく、自分自身が感染してしまうことをもっとも恐れている印象を受けます。

母親がCOVID-19に感染してしまえば、一体誰が子どもの面倒を見るのでしょうか。今まであまり感染者を出さなかった県であるからこそ、COVID-19に感染したときの対処法を具体的に考えられないという家庭も多く存在しています。

実際に、筆者も幼い子どもを抱える母親として、週末になると観光名所に向けて溢れるような人混みを目にすると、正直「大丈夫かな…」と不安がよぎってしまうのです。

経済を回すことも大切ですし、歴史ある旅館業を守っていくことも大切です。しかし、仕事をこなしながら幼い子どもを必死に育てている母親の目線で考えると、やはり「まだ旅行キャンペーンは早いのでは?」と感じてしまいます。

医療機関が少なすぎる地方

地方住民がGo Toキャンペーンを懸念する大きな理由は、地方における「医療機関の充実度」にあります。

都会に比べて医療機関が少ない地方では、COVID-19が一気に感染拡大したときの受け皿がありません。

医療機関だけではなく、感染者の滞在先として使用されているホテルや民宿なども少ないことから、地方でCOVID-19の感染者が急激に増加してしまうと「医療崩壊」は避けられそうにありません。

医療機関の数が少ないことは、旅行客ではなく、日々そこで暮らしている地元住民が痛いほど感じていること。

筆者の知人に医療従事者がいますが、やはりGo Toトラベルには否定的な意見を持っています。「都会から地方にCOVID-19を持ち込んでも、持ち込んだ本人は気付くこともない。でも、そこから医療崩壊まではあっという間に進んでいくもの」と心配していました。