「夫からは、『そんな離れた幼稚園まで行かなくても、近所の保育園でいいんじゃない?』という返事。その言葉を聞いて“送り迎えのこと=親がラクかそうでないか”でしか考えていないの?と不安になりました。親の大変さよりもまず子どもがその園で楽しく過ごせるかを優先すべきだと思い、意見交換をしてみることに」
“子どもにとってどうなのか”を第一に考えていたA子さんは、ご主人が“親が大変でないかどうか”を重視していたことにショックを受けたそう。夫婦で意見のすり合わせが必要だと判断し、お互いの考えを伝え合おうと試みたのです。
パパには「自宅から近いこと」にこだわる理由があった
次は、A子さんの夫の目線でこのエピソードを見直していきましょう。夫は、共働きのうえに自分の通勤時間が早朝深夜で送迎ができないことから、とにかく妻への負担が少ないところへ通わせたいという考えを持っていたそう。
「今も子どもの送迎を妻に任せてしまっているので、これ以上負担が増えないようにと近場の保育園を探していました。恥ずかしながら、幼稚園も保育園もどこへ通わせようが大きな違いはないと考えていたため、とにかく距離優先だったかな」
パートナーの負担を減らしたいという気持ちから出た「保育園推し」でしたが、夫婦で考え方に大きな違いがあることがわかったというわけです。
「よかれと思った提案が、妻の反感を買う結果になってしまいました。とはいえ、現時点で送迎のサポートをできない自分が、わざわざ送り迎えに時間がかかってしまう園をすすめるのもおかしな話でしょう。どういう理由で保育園がいいと言ったのかを、先に説明すればよかったですね」