退職金制度の「いま」

そもそも退職金制度の導入は任意であり、企業の義務ではありません。導入企業の割合は徐々に低下しており、2018年で約8割(80.5%)となっています。給付額については平均で1,700万円~2,000万円程度。これは、バブル期のピーク時と比べると約3割~4割程度の減少となっています。こうした背景から、転職を経験した人の退職金は厳しいものとなることも予想されます。

さらにいうと、転職が一般的となった現在、新卒で入った会社に定年まで勤めあげる、というケースは減りつつあります。即戦力の確保のため、経験者採用に注力する企業も増えています。長期勤続者にメリットがある退職金制度自体の位置付けを見直す企業が増えているという背景があるのかもしれません。