厚生労働省が毎年公表している『人口動態統計』によると、2019年の総出生数は、86万5,239人(前年度より5万3,161人増加)。これを、母親の年齢別、出生順位別にみてみると、全体に占める割合こそ少ないものの、40歳を超えても妊娠・出産を経験している人が、たくさんいることがわかります。

※資料をもとに編集部作成 (総数には、母親の年齢不詳を含む)

今回は、そんな40代で第2子を出産した、Aさんの体験談をご紹介したいと思います。

41歳、2人目を妊娠で感じた「不安」と「戸惑い」

Aさんは30歳で結婚、2度の流産を経て33歳で長女を出産しました。最初のうちは、自身の年齢のこともあり、「2歳差、せめて3歳差で2人目を」と希望していました。しかし、その後、再び妊娠に至ることはなく、長女を保育園に預けて仕事に復帰。夫婦ともども忙しくなり、2人目が欲しいとは思いつつも、あっという間に時が過ぎていってしまったといいます。

2人目の妊娠に気が付いたのは、Aさんが41歳、長女が小学校5年生になった時のことでした。あれほど切望していた2人目でしたが、Aさんがまず感じたのは「とまどいと不安」だったといいます。

その理由は…

長女の時とは違い、医師から「出生前診断を受けますか?」という質問を受けたからです。医師曰く「この年代の方には、必ず聞くことですので」とのこと。「年齢が上がると、こういうリスクも高くなるのか…」と、まず実感したそう。

その後、Aさんが、あらためてネットで調べてみると、40代の自然妊娠率は非常に低いこと、また流産率も30代に比べるとぐんとあがるということがわかりました。以前の流産の記憶を思い出し、「無事に産めるの?」という気持ちが、Aさんの心の中でどんどんと大きくなっていき…。

しかし、そんなAさんの不安な気持ちを払拭させてくれたのは、夫でした。夫は「僕たちを選んでやってきた子どもなのだから、無事生まれてくれると信じよう」と言ってくれたのです。