50代の資産形成で押さえておきたいポイント
定年を目前に控え、貯蓄もままならない50代。また、既婚者の場合は世帯全体で考えなければいけません。いざ老後を迎えて家計が回らなくなった場合、老後破産に至るおそれもあります。まだ遠い印象のある老後ですが、今からでも資産形成に着手し、老後生活をイメージしておくことが大切です。
【家計を把握して資産寿命を延ばす】
収入を日々やりくりするだけではなく、これからは資産寿命を延ばしていくことも考慮すべきです。収入と支出のバランスを確認し、家族で貯蓄計画について意識を共有するところから始めましょう。可能であれば支出は収入の8割にとどめ、残りは貯蓄にまわすのが理想的。貯蓄が期待できない場合は副業で収入を増やしたり、長く働けるよう再雇用制度について確認したりするなど、お金を増やす手立てを考えましょう。
【固定費の見直し】
長年同じ固定費を払っているのなら、見直すことで大きな節約効果が得られる可能性があります。比較的廉価なネット型自動車保険への切り替えや電力会社の見直しなど、できることは意外とたくさんあるものです。また、電力消費の多い家電を買い替えるなど、日常生活の質を落とさずに節約できる部分があります。初期費用をかけても数年で元が取れることもあるため、一度確認してみましょう。
【積み立て貯蓄などで毎月確実に貯蓄する】
資産寿命を延ばすなら、「個人型確定拠出年金(iDeCo)」、「つみたてNISA」などで資産形成をするのもおすすめです。節税効果もあり、節約しながら老後資金を準備することができます。勤めている会社に「企業型確定拠出年金」制度があれば、そちらを利用するのもいいでしょう。
【教育費・住宅ローン対策をする】
教育費の高騰に比べ、親世代である50代の収入はそれほど上がっていないのが現状です。できれば、子どもが高校生になった段階で進路や学費について家族で話し合い、収入や貯蓄に見合うかどうかを確認しておきたいところ。また、定年後に住宅ローンが残らないよう、収入があるうちに返済が終わるような計画を立て直せるといいでしょう。