少子化の進行は、しばしば大きな社会問題となっています。

厚生労働省が発表した「令和元年(2019)人口動態統計(概数)」によると、2019年の出生率は過去最少の86万5234人と。また、合計特殊出生率は前年より0.06ポイント低下した1.36という結果に。日本の少子化の現状が浮き彫りとなった数字といえます。

「毒親」と「少子化」の関係

少子化にはさまざまな原因が考えられますが、その1つとして「毒親と少子化が少なからず関連している」という説も存在するようです。

「自分も毒親になってしまいそう」、そんな負の連鎖を恐れる気持ちから、子どもを持つ勇気を持てないという人は少なくありません。

子どもに対して、過干渉や無視(ネグレクト)、暴言、暴力といった行為をする毒親たち。
経済的な事情による育児放棄や、成人したわが子に金銭を求める場合もあれば、経済的には恵まれているものの、子どもの行動をすべて否定するケースも存在します。

こうしたさまざまな問題を抱える毒親たちは、「自分が毒親である」と自覚しにくい傾向があります。「親として子どもの間違いを正さなければ」「子どもは親に従うもの」といった自分の考え方を信じて疑わないため、子ども側の負担を認識しにくいのです。

子どもたちにとって家庭は、かけがえのない大切な居場所。そこで心理的に追い詰められるダメージは、計り知れないものでしょう。