このように、学力と学歴はお金をかければ何とかなるとは言えません。そしてなにより、子どもの教育費は長期にわたってかかってくるという事実から目を背けることはできないのです。

早期教育への投資は慎重に

ソニー生命の調査では「早期の知育や英才教育は子どもの将来のために重要だ」に「非常にあてはまる」および「あてはまる」と考えている親は73%にも上りました。ひと昔前までは考えられなかったことですが、大手の音楽教室や学習教室の中には0歳児からのコースを設けているところもあります。裏を返せば親からのニーズがあるということです。

このような早期教育を受けさせるということは、乳幼児期から教育費がかかることを意味しています。そして中学受験をする場合は小学3、4年生から塾通いを始め、それが高校3年生までずっと続くケースも珍しくありません。

そして、たいていの習い事は学年が上がるにつれて月謝が上昇していきます。当初「意外と安い」と思って複数の習い事を掛け持ちしていると、徐々に教育費が家計を圧迫することもあります。

特に子どもが小さい頃はママ友の話に左右され、「早く入れないと他の子より遅れる」と焦ってしまうこともあります。インターネット上にも早期教育の情報がごまんとあるので、混乱してしまうこともあるでしょう。

また、習い事のやめどきが分からなくなったり、「もう少し頑張らせたい」と家の台所事情を直視せずに継続していると、気がついたら高校卒業後の進学に必要な教育費が不足しているという事態にもなりかねません。

小さい頃から複数のプランを立てる

ソニー生命の調査では、「老後の備えよりも子どもの教育費にお金を回したい」という問いに対し「非常にあてはまる」および「あてはまる」と考えている親は63.8%です。