また、2019年10月からの消費税増税などによって、全体的に財布の紐を締めようとする傾向も影響を及ぼしているのかもしれません。いずれにせよ、コロナ禍の収束が見えない不透明な状況下においては、こういった傾向はしばらく続いていくのではないでしょうか。
コロナ禍はシニアのコミュニケーション方法へも影響?
調査からは、コロナ禍によって人と人との接触が制限されたことが、シニアのコミュニケーションや普段の生活にも大きな影響を与えていることが見て取れます。
スマホを持っているシニアにおいて、メッセージアプリ(LINEなど)の利用している人の割合は46.3%で、2019年の調査の34.5%と比べて11.8ポイント増と大幅に伸びています。
直接会って顔を見たいという思いに変わりはないでしょうが、コロナ禍によりこれまであまり利用してこなかったコミュニケーションツールを積極的に利用するようになった結果と言えるでしょう。今後は今まで以上にスマホを駆使して、旅行やテレビなどに続く新たな楽しみを見出すシニアが増えてくるかもしれませんね。
まとめ
旅行やテレビなどを楽しみにしているシニアが多い一方で、コロナ禍によってスマホの利用率などに変化が見られることが分かりました。先行きが不透明な状況が続いており、コロナ禍によるマイナスの影響にばかり目がいきがちですが、こうした新たな動きに目を向けてみるのも良いかもしれません。
【参考】ソニー生命「シニアの生活意識調査2020」
川上 俊介