コロナ禍にある今年の夜景は、来年の希望を見出せるものになるか?

しかしながら、一連のコロナ禍で訪日外国人観光客数は激減し(今年4月以降は前年比▲99%減)、インバウンド需要に頼ってきた様々なビジネスが壊滅的な打撃を受けています。

宿泊施設など観光旅行業界は、その最たるものの1つです。また、最近は政府の「Go To トラベル」でやや持ち直しの兆しを見せている日本人観光客も、依然として大幅な前年割れから抜け出せない状況にあります。美しく魅力的なイルミネーションで夜景を作り出す側も、夜景を観て楽しむ側も、“夜景どころじゃない”のかもしれません。

実際、コロナ禍の影響を受け、街中では閉店・休業に追い込まれたり、営業時間短縮を余儀なくされたりする店舗が非常に多く見られます。

こうした状況下において、今年はどのような夜景になるのでしょうか? 夜景自体を中止や自粛することはないと思われますが、例年とは違った夜景、“あれっ?こんなに暗かったかな”というように、見る側にとって期待外れとなる可能性があることも否めません。

今年2020年は、多くの人が多くのことを犠牲にして、ただひたすら耐えに耐えた年だったと思います。来年2021年への希望を見出すことができるような夜景が観られるよう期待するばかりです。

葛西 裕一