では、どんなふうに子どもへお金の大切さを教えてあげればいいのでしょうか。続けて、実際に子どもへお金の教育をした人のエピソードをご紹介します。

生活の中で、お金の仕組みを体感してもらう

子どもにお金の大切さを伝えることができた家庭では、どんな風にお金の教育を行ったのでしょうか。実際のエピソードを参考に、考えていきましょう。

親にとっても子どもにとってもわかりやすいとされているのが、「おこづかい報酬制」を導入する方法です。この方法のいいところは、自分で頑張らないとおこづかい(報酬)がもらえないところ。

自分の頑張りと引き換えで受け取ったお金は、親が指示せずとも自然と大切にするようになるのです。

「おこづかい報酬制を導入したのは、息子が小学校へ上がるころ。学校へ行きはじめてからすぐにえんぴつや消しゴムをなくすようになり、新しいものを買うのにはお金がかかることを知ってもらうためにスタートしました。自分から何か進んでお手伝いをしないとおこづかいがもらえない決まりにしたので、家の中の状況を見ながら考えて動くようになった息子。えんぴつをなくしたときも自分のおこづかいで買うように伝え、それ以来、すぐにものを失くすことが減りました」(32歳女性/主婦)

自分が頑張って稼いだおこづかい。そのおこづかいを、自分がなくしたことによってえんぴつや消しゴムを買うのに費やさなければならなくなったことで、初めてお金のありがたみがわかったのでしょう。