③所得税・住民税を節税できる?
結論から言うと年収によります。下の図表3を参考にしてください。
積立金額はいくらにすればいい?
専業主婦は、毎月5,000円~2万3,000円(1,000円刻み)で積み立て可能です。1万円以上、できれば拠出限度額2万3,000円の積立をおすすめします。毎月の口座管理手数料が最低でも171円かかる一方、専業主婦は所得控除のメリットがない場合があるからです。
積立額が5,000円の場合、単純計算で171円÷5,000円=3.42%以上の利益を出し続けないと、手数料負けする可能性があります。この場合は少額投資非課税制度「つみたてNISA」を利用した方がよいかもしれません。
iDeCoとつみたてNISAの比較は、『まだ間に合う? 40代おひとりさまの老後資金をモデルケースで検証』(P2)の図表をご参照ください。
おわりに
iDeCoのメリットは、節税効果だけではありません。つみたてNISAでも老後資金の準備は可能ですが、iDeCoの方が年齢に合わせた資産配分の変更が簡単です。また60歳まで引き出せないからこそ、老後の資産形成に向いているといえます。パート収入から老後資金を積み立てるなど、さまざまな工夫をして老後に備えたいものです。
【参考資料】
「平成30年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」(厚生労働省年金局)
「NISA特別ウェブサイト 資産運用シミュレーション」(金融庁)
「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」(厚生労働省)
「タックスアンサーNo.2732 退職手当等に対する源泉徴収」(国税庁)
「タックスアンサーNo.1600 公的年金等の課税関係」(国税庁)
「平成25年1月1日以降の退職所得に対する住民税の特別徴収について」(総務省)
「個人型確定拠出年金 節税メリットシミュレーション」(JIS&T)
「手数料(口座管理料)で比較」(iDeCoナビ)
上原 千華子