菅政権下の日米関係〜求められる「単なる米国追従ではない外交」

先月、安倍晋三氏が約8年にわたる長期政権に終止符を打った。安倍政権時における日米関係は、一言でいうと、非常にバランスが取れ、安定的な日米関係だったといえる。

安倍政権の外交・安全保障政策を継承する菅総理

現在、米国では大統領選が佳境に入ろうとしているが、ちょうど4年前、日本では「あの不動産王トランプ氏がヒラリークリントンに勝って大統領になったら、日米関係は本当に大丈夫だろうか?」という不安の声が多く聞かれた。

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しかし、安倍氏はゴルフという共通の趣味でトランプ大統領と緊密な関係を構築し、トランプ大統領にとって最も親しい“お友達”になった。トランプ大統領も安倍首相が辞任することを知って、非常に寂しいとツイートしている。

今になっていえることだが、安倍氏は、トランプ大統領の“アメリカ・ファースト”なやり方を決して支持しなかったが、世界で反トランプの声が高まる中でも、日本の国益を最大限引き出すために対トランプでは戦略的に行動を取り続けた。

また、安倍氏の首相在任中の靖国神社訪問は第2次政権発足後は1回のみで、中国と韓国との必要以上の関係悪化を避けた。

新しく総理大臣となった菅首相は、安倍政権を継承すると宣言したが、特に外交・安全保障政策ではその色が濃くなるだろう。

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執筆者

清和大学講師/ オオコシセキュリティコンサルタンツ アドバイザー、岐阜女子大学特別研究員、日本安全保障・危機管理学会主任研究員を兼務。専門分野は国際政治学、安全保障論、国際テロリズム論。日本安全保障・危機管理学会奨励賞を受賞(2014年5月)、著書に『テロ、誘拐、脅迫 海外リスクの実態と対策』(同文館2015年7月)、『「技術」が変える戦争と平和』(芙蓉書房2018年9月)など。研究プロフィールはこちら