⑥ お湯の温度は38℃~41℃に

お湯の温度は高くしすぎないようにしましょう。42℃以上のお湯に浸かると、交感神経が優位になり、血圧が上がりやすいためです。

気温が低くなってくると、高齢者に風邪をひかれないようにと、お湯の温度を高く設定する人もいるでしょう。熱いお湯を好む高齢者も多いですが、体への負担を一番に考えた温度で入浴してもらうことが大切です。

⑦ 入浴中は肩に温かいタオルをのせる

入浴中、肩だけがお湯から出てしまうことが多くあります。このとき、少し長めのタオルをお湯で濡らし、肩にかけてあげるのがおすすめです。

高齢者は感覚が鈍いこともあり、41℃以下のお湯では寒さを訴えることがあります。お湯の温度を上げれば体に負担がかかるため、お湯から出てしまっている部分を温めるなど別の工夫をしましょう。

タオルは少し時間が経つと冷たくなり、体を冷やしてしまう場合もあるので、介護者はタオルが冷たくならないよう、定期的にお湯でタオルを温めましょう。

⑧ 勢いよく浴槽から立ち上がらない

浴槽から出るときは、ゆっくり立ち上がりましょう。

勢いよく立ち上がると、急激に血圧が低下し、脳貧血のような状態を引き起こすことがあります。そのまま意識をなくして倒れてしまう、倒れた拍子に溺れてしまうということも考えられます。

介護者は、高齢者がそろそろ浴槽から出そうだと感じたら、「ゆっくり立ち上がってね」などと声をかけて意識してもらいましょう。