彼が旅行に誘ってきた理由にドン引き

それから1ヶ月も経たないうちに、田中さんは彼から旅行に誘われました。展開が早いなと驚いたものの、関係を深めようとしてくれていることに嬉しさを感じ、田中さんは「ありがとう」と感謝したそう。しかし、浮足立った心は彼のまさかの返答を聞き、すっかり沈んでしまいました。

「将来を見据えて付き合っていくなら、僕はすっぴんも綺麗な人じゃないと無理だから、今回の旅行でチェックしたい。」そう言う彼の言葉から旅行の目的を知った田中さんは、それは失礼ではないかと伝えたそう。しかし、彼は悪びれることもなく、「綺麗な人と一緒になりたいと思うのは男の性」と答えました。

この人とは、やっぱり合わない。そう思い、その場で別れを切り出すと、彼は一度渋り、「ちなみに、僕の両親の介護はできる?」と聞いてきたそう。自身の祖父を看取り、介護の難しさを知っていたため、田中さんは「無理だと思う」と返答。すると彼から「だったら、別れよう。僕はすっぴんも綺麗で親の介護もしてくれる人としか結婚したくないから」と告げられました。

「正直、それは高望みだなと思いましたが、彼には言いませんでした。自分の年齢を考えたほうがいいって言うと、ブーメランになって帰ってくると思いましたし。」

婚活で絶対に譲れない条件は誰にでもありますが、高すぎる理想を押し通そうとすると、せっかく紡がれそうだった縁がなくなってしまうもの…。田中さんはその事実を、彼から学びました。

「あの人はちょっと極端だったかもしれませんが、私も年収や身長、学歴など妥協したくないと思っているポイントがたくさんあったなあと気づかされました。だから、自分を見つめなおせたという意味では、いい出会いだったと思います。」

そう語る田中さんは現在も、婚活を頑張っているよう。他人の姿を見て、自分を改めることができた彼女には幸せな出会いを掴んでほしいものです。

古川 諭香