シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は回転寿司チェーン店「くら寿司」を運営するくら寿司(2695)の2020年9月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年10月2日に更新された、くら寿司の2020年9月既存店売上高は、対前年同月比107.9%。内訳は客数97.1%、客単価111.0%で、客数のマイナスを客単価のプラスでカバーした結果、プラス成長を果たしました。

また全店売上高も113.9%。既存店と全店が揃ってプラス成長となっています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は10月決算)。

既存店売上高は今期11カ月を経過し、プラス成長4カ月・マイナス成長7カ月となりました。新型コロナウイルスの影響下、対前年同月比で3月84.5%、4月51.9%、5月80.0%、6月97.4%、7月92.3%、8月94.6%、9月107.9%と推移しており、9月はコロナ禍後では初のプラス成長となりました。

また全店売上高は2月まで4カ月プラス成長の後、3月89.7%、4月54.7%、5月84.5%、6月102.1%、7月98.0%、8月100.6%、9月113.9%となりました。6月のプラス成長回復後、7月はマイナス成長に転じたものの、8月から2カ月続けてプラス成長を維持しています。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は2020年1月に高値5,880円を付けた後に反落。2月からの株式市場全体の下落もあり、4月に安値3,145円を付けました。その後はN字型の反発により9月下旬には5,700円台を回復。10月5日に急騰して6,100円を付け、さらに7日も6,310円の年初来高値で取引を終了しています。

全店ベースでは6月に対前年同月比プラス成長を回復していましたが、9月には既存店でもプラス成長を回復しました。今後も継続的なプラス成長を維持できるのかが注目されます。

くら寿司の過去1年の株価推移

参考資料:月別推移

LIMO編集部