子供が心を閉ざしてしまわないようにするには

筆者にも経験がありますが、思春期にはうまく自分の感情を抑えることができずに不快感や怒りをそのまま放出し、素直に謝ることもできずに親子間の亀裂を広げるケースも多いものです。

そのため、子供の気分が落ち着いているかどうか「様子をみてから」話しかけたり、アクションを起こしたりするといいのではないでしょうか。親が気分や状況を察してくれなかったり、上から目線で高圧的に感じるような話し方をされたりすると、子供は接しにくいと感じ、さらに距離は開いてしまうでしょう。

家族なのにいちいち気にするのは面倒臭い、と思われるかもしれませんが、その気遣いひとつで子供は親に素直に接しやすくなるものなのです。

ただ、距離を取りすぎたり無関心になったりすることとは別なので、親御さんの豊な人生経験を活かしながら、遠慮しすぎず干渉しすぎない距離を見つけてみてください。

親しき仲にも礼儀ありというように、節度と思いやりのある態度で接してもらえると、子供も心の距離を縮めやすくなります。

適度な距離感を保って気持ちよく過ごす

対人関係を良好に保つには、たとえ親子であっても相手が不快に感じる領域に侵入しないことが一番の秘訣です。相手の表情や状況に十分配慮しつつ、お互いが気持ちよく過ごせる距離感が取れるといいですね。

【参考資料】「パーソナルスペースから学ぶコミュニケーション法」(医療法人社団 平成医会)

山内 琉夢