ちなみに、宅建士の資格を取得することで何ができるようになるかというと、①重要事項説明への記名・押印、②重要事項の説明、③契約書(37条書面)への記名・押印の3つが独占業務として国から与えられています。

宅建士になってこれらの業務をやりたいのであれば宅建士の資格を取得しなければいけませんが、純粋に不動産投資で成功し、お金持ちになることが目的なのであれば、必ずしも宅建士の資格が必要ではないということがお分かりになるのではないでしょうか?

宅建士が人気の理由

次に、数ある国家資格の中でなぜ宅建士が人気なのか? その理由について解説します。

まず何より、宅建士の資格取得は「社会人のスキルアップに最適」と考えている人が多いことが挙げられます。また、他の国家資格とは異なり、受験資格がないというのも宅建士が人気である理由の1つでしょう。極論を言えば、小学生でも受験することができるのです。

このように、宅建士は誰でも受験可能な国家資格なので、幅広い層からの人気が高いと言えるでしょう。

ただし、冒頭でも申し上げたとおり、宅建士の資格を取得したとしても、不動産の購入方法を学べるわけでも、客付方法を学べるわけでもなければ、節税方法を学べるわけでもありません。

もしあなたが、「不動産投資でお金持ちになること」を目標にするのであれば、宅建士の免許自体は必要ないのです。

たとえば、あなたがプロの料理人としてお店を開業したいとしましょう。

「調理師免許が必要でしょ?」

というと、実は必要ないのです。

実際に飲食業の開業に必要なのは、調理師免許ではなく、「食品衛生管理者」と「防火責任者」という2つの資格なのです。これらの資格は、講習をわずか1日受講するだけで取得することができます。

つまり、あなたが美味しい料理を作る料理人になってお店を開業したいのであれば、調理師免許は必要でなく、上記2つの資格と、美味しい料理を作るためのレシピさえあればいいのです。

料理人になるために調理師免許が不要であるのと同じように、不動産投資でお金持ちになるために宅建士の資格は必要ないということなのです。