分散投資に有用な2つの選択肢-卵を一つのカゴに盛らないために <HSBC投信レポート>

2020年の株式市場の上昇局面では「取り残されることへの恐怖(The Fear Of Missing Out)」、いわゆる「FOMO」が中心的なテーマとなっていました。そして9月初旬にテクノロジー株が調整したことで、一時の感情に流された株式投資が浮き彫りとなり、またそれと同時に分散投資の重要性があらためて認識されました。

投資の世界では「卵を一つのカゴに盛るな」という格言がありますが、このような集中投資を回避するための有用な選択肢を以下に具体的に紹介します。

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サステナブル投資を行う株式ファンドでの長期投資

サステナブル投資はすでに一時的な流行ではありません。またこれまでも決してニッチな分野であったわけではなく、資本市場の投資家や債券発行体が資金調達を行う際に常に中心的な役割を果たしてきました。

サステナブル投資は単なるPRの観点ではなく、厳格な規律に基づいて行われており、資産運用ビジネスに携わる者としてサステナブル投資が注目されることを歓迎しています。

実際に、サステナビリティ(持続可能性)の課題に取組む企業は、長期的に発展していくための安定した体制が構築できています。

ESG(環境、社会、ガバナンス)の課題に積極的に取り組む姿勢のある企業は、将来も存続していく可能性がより高いと考えられます。これらの企業は、事故や大きな事案が発生することが少なく、また利害関係者(ステークホルダー)と友好的な関係を築いていることが多いためです。

一方で、ESGの問題をさほど重視していない企業は、恒久的、一時的を問わず収益の悪化に陥る可能性が比較的高いのですが、これはESGの課題が壊滅的な事態を引き起こすようなリスクと強く結び付いているケースが多いためです。

投資家もこのようなESGの動向を注視しています。コロナショックの局面においてESG要素を重視した米国株式および新興国株式のファンドは、同種の運用を行うファンドカテゴリーのファンドをアウトパフォームしました。モーニングスターによると下落局面でのESGファンドのパフォーマンスは同種平均を12%近く上回っています。

株式や債券を発行する企業のESGへの積極的な取組みを期待する投資家が増えていることもあり、これが一時的現象にとどまらないことは明らかです。また規制の中にもESGへの取組みを求める内容が増えているだけになおさらです。

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金子 正幸

2020年3月、HSBC投信株式会社の代表取締役社長に就任。
大学卒業後、三和銀行(現三菱UFJ銀行)に入行し海外支店及び現地法人の経営管理、海外拠点統廃合、グループ財務戦略の立案、資本調達プロジェクト等を担当。その後2006年にドイツ証券株式会社に入社、金融機関の公募増資案件、優先出資証券・劣後債・シニア債の引受、国内外のアドバイザリー案件等のプロジェクトを遂行。
2013年HSBCグループ入社。HSBCグループでは香港上海銀行在日支店金融法人部長として金融機関顧客のリレーション全般を統括。2018年よりグローバル・バンキング副統括責任者に就任。
東京大学農学部農業経済学科、ニューヨーク大学スターン経営大学院卒。公認会計士。