教育費について心得ておきたい3つのこと

先述のとおり、学年が上がるにつれて塾や習い事の費用は増える傾向にあります。その一方、それらの捻出に頭を抱えるケースも多いようです。そこで、子どもの教育費について知っておきたいポイントをおさえておきましょう。

習いごとの月謝は学年に比例する

教育系の習いごとは、学年に比例して費用が高くなる傾向があります。幼児期や小学校低学年のうちに予算内だと思って始めた習いごとが、いつの間にか毎月の痛い出費になる可能性も。

習いごとを始める際は、今より上の年齢の費用についてもチェックし、数年後も継続できるかどうかを見極めたうえで判断しましょう。

契約内容に目を通しておくべし

塾や習いごとには、月謝や授業料の支払いの期日が決められています。そして、ほとんどの塾や教室で、受講内容の変更や退会の手続きに「締め日」が定められています。

手続きの締め日に間に合わなかった場合、退会を申し出た翌月分の月謝も支払わなければならない、といったケースが発生してしまいます。

不要な出費を防ぐためにも、事前に契約内容をしっかりとチェックしておくことが大切です。

金額だけで判断してはいけない

どんなに安い塾や習いごとでも、すぐに辞めてしまっては意味がありません。なかには、「リーズナブルな塾に入ったが相性が悪く、高くて人気の塾に乗り換えることになった」というケースも。コスト面だけでなく、口コミや子どもとの相性も踏まえたうえで選びましょう。

「完全担任制の個別指導塾、だけどリーズナブル!」といったうたい文句につられて入会したものの、実際には講師1人に生徒3人体制だった、というような声もよくききます。

教育費を節約する際のポイント

どうしても金銭的に厳しいときは、今の教育費を見直す必要がありますよね。その際のポイントをおさえておきましょう。

オンラインやアプリへの切り替えという手も

オンラインで受講できる英会話レッスンや、映像授業で学べるアプリなどが普及してきました。また、通信講座の教材を活用すれば、通塾より教育費を抑えられる可能性があります。

塾や習いごとを「辞める」と考えるとネガティブな表現になりますが、「学ぶ手段を変える」という発想を持つことも視野に入れておくとよいでしょう。

本人の意思を尊重しよう

経済的な理由で習いごとを辞めたものの、後になって本人から「実は続けたかった」と告げられるケースも耳にします。

子どもと「小学生になったら辞める」などと事前に口約束をしていた場合も、一度本人の気持ちを確認しておくことをオススメします。

子どもに事情を説明することも大切

習いごとを続けられない状況に陥ったら、その旨をわが子に伝えるのも1つの選択肢としてアリでしょう。とくに最近では、コロナ禍による雇用の悪化や経済の停滞が話題になっています。子どもでも、その状況は感じ取っているはず。親子で話し合い、双方が納得した結論へと導きましょう。

まとめ

子どもの将来のためにも、学習塾などにかかる教育費はなるべく削りたくないもの。しかし、先を見据えないままの状況を続けていると、いずれ家計が成り立たなくなってしまいます。

学習スタイルの見直しや、他の学習手段なども視野に入れながら、本人にとって必要かつ適切な教育費をかけていきましょう。

また、習いごとの数や種類に正解はありません。「遊びや睡眠の時間を削っていないか」「送り迎えが親の負担になっていないか」「夜遅くの通塾が危険ではないか」など、さまざまな角度から見て判断する必要があります。実際に通い続けた状況をイメージし、それぞれの家庭に合った教育費の使い方を見極めてくださいね。

【参考】
平成30年度子供の学習費調査」文部科学省
子供の学習費調査 用語の解説(項目別定義)」文部科学省

LIMO編集部