「今までは家庭のことにほぼノータッチだった夫ですが、自宅にいる時間が増えたことで、気持ちに変化があったようでした。何も言わずにゴミ出しをするようになったり、洗濯機の終了音が聞こえたらすぐ干しに行ってくれたり。私が仕事から帰ってきてご飯ができていたときには、驚きすぎて『何か私に謝らなければならないことでもしたのかしら?』と疑ってしまったほど。主人の口から、『今までまかせっきりでごめん』という言葉が出たときは、涙が出そうになりました」

Mさんの夫は、自宅にいる時間が増えたことで、家事の大変さ、育児と仕事の両立の大変さが「身にしみてわかった」と言っていたそう。コロナ禍がなければ、ずっと家庭に無関心なままだったでしょう。

子どもとパパの距離も近くなったそうで、コロナにはさんざん振り回されているけれど、悪いことだけじゃないと実感したMさんでした。

“いつもと違う”から気付けることがある

世界中に恐怖の感情を芽生えさせた新型コロナウイルス。しかしコロナ禍は、私たちにこれまでの「当たり前」を見直す機会も与えました。

“コロナ離婚”などという新語も生まれましたが、反対に家族・夫婦の絆が強くなったというケースもけっこう多いよう。

「いつもと違う」のは、見方によっては貴重な機会。うまく利用すれば、コロナ禍の中でもポジティブな成果を見つけられるのかもしれませんね。

川西 まあさ