例年の長期休暇では、夫だけ別行動だったAさん一家。しかし今年は、子どもが生まれて以来初めて、家族そろって長期休暇を過ごすことになりました。

「今年は帰省もなくなり、スケジュール的にも余裕ができました。夫の仕事が休みの日には、県内の山奥へ川遊びをしにお出かけ。思えば、今まで家族で遠出をする機会ってほとんどなかったんです。だからすごく新鮮でした」

帰省を諦めたことによって、家族で過ごす時間が増えたAさんの家族に、今までにはなかった心の変化があらわれたそう。

「私たちがこの夏に経験したのは、川遊びやキャンプなどアウトドアがメインでした。家族4人一緒にいる時間が長かったこともあって、今まで以上に家族の笑顔が増えました。『言わなくても察してよ』と若干ささくれた空気が漂っていた私たち夫婦の間にも、会話のキャッチボールが増え、絆が深まった気がしています」

新型コロナの影響を受けて実家へ帰省できなかったものの、家族そろって過ごすことの大切さを改めて実感したというAさん。Aさん家族にとって、コロナ禍で得たものは大きかったようです。

保育士として働いているMさんの場合

Mさんは、夫と5歳になる子どもとの3人暮らし。もともと保育士として働いていたMさんは、出産を機にいったん退職して子どもが3歳になるころに復職、という経歴の持ち主です。

Mさんの夫は、朝早くに出勤し夜遅くに帰ってくるため、毎日の育児はワンオペ。復職して2年近くが経ち、やっとワンオペ育児と仕事の両立に慣れはじめてきた、そんな矢先のコロナ禍です。生活の変化がMさん一家にも影響を及ぼすようになりました。