20代の体力でもなかなかハードな生活でしたが、落ち込んでいてもお金は降ってきませんし、毎月請求は来るので悩む時間がもったいないと、当時はとにかく働き続けました。

今、振り返って思うこと

今20代の自分を振り返って思うのは、一般常識や知識、危機感が足りなさすぎたということです。

失業給付金や傷病手当などが受けられない状態にもかかわらず、失業や事故など万が一のことなど一切考えていなかったので、貯金もしておらず民間保険にも加入していませんでした。

無給で働かされることに対して身を守る術も知らず、金利が何なのかもよくわかっていないので、金利が高いキャッシングに手を出して返済にも苦しみました。

そして、特に問題だったのは、誰にも相談しなかったこと。

相談できる人はいましたし、行政に頼ることもできたはずなのですが、「迷惑をかける」「恥ずかしい」などの気持ちで相談できず、どんどん自分で自分の首を絞めていったと思います。

現在、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で収入が減ったり失業したりして、生活が苦しい人もいるかもしれません。そういった人には、特別定額給付金以外にもさまざまな支援制度が用意されています。筆者のようにどうにもならない状態に陥る前に、ぜひ誰かに相談してみてほしいと願っています。

吉田 貴絵