不安定な時代だからこそ、所得額に関係なく貯蓄の重要性が見直される

コロナ禍を経験したからこそ、私たちは「所得額に関係なく、新たな収入源の開拓や貯蓄の見直しが必要」と考えるようになったのかもしれません。副業の人材募集に4500人が殺到したというYahoo!Japanでは、「ギグパートナー」という組織や企業の垣根を越えた働き方を提案しています。このように働き方も多様化し、お金について今まで以上にシビアに考える人も増えているようです。

「子どもを芸能人やプロ野球選手といった、ほんの一握りの高収入所得者にするなんて、夢のまた夢。やっぱり我が家は地道に家計を切り詰めてやっていきます」(JD 44歳)

「親の介護でパートに出ることもできずに昨年から始めた在宅のWEBデザイナーの仕事。コロナ禍の影響で休職や退職を選ばざるをえないママ友たちを見ていると、在宅ワークをしていてよかったと感じています。これからも空き時間を活用して、コツコツ収入を増やしていこうと思います」(KM 35歳)

「夫が休職に追い込まれ、日頃からの貯蓄の大切さを痛感。小さな努力だけど、現在している貯蓄とは別に、“もしものとき貯金”として毎月1万円ずつの定期預金を始めました」(AA 32歳)

「日常のムダを徹底的に見直し。通う頻度が落ちたスポーツクラブは退会して毎朝近所をウォーキング、付き合いで加入していた保険も解約、タクシー代から毎日のランチ代などなど、ケチケチ生活を心がけるようになりました。もちろん、ストレスがたまらないようにたまにはご褒美支出もありますけど」(KG 40歳)

1000万円超えの高額所得は憧れですが、まずは地道に日常生活の見直しをして、貯蓄や所得アップの方法を見つけていきましょう。そのためにもまずは健康な心身があってこそ。こういう時代だからこそ、十分な健康管理と家族の笑顔が何よりの財産ということも忘れずにいたいものですね。


【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

【参照】
厚生労働省「新型コロナウイルス感染症に起因する雇用への影響に関する情報について(8月14日現在集計分)
国税庁企画課「平成30年分民間給与実態統計調査結果について」家計調査報告「(貯蓄・負債編)2019年(令和元年)平均結果(二人以上の世帯)
Yahoo!Japan「ギグパートナー募集

佐和山 薫