一時金・年金・併用型、どれがお得?

実際、一時金・年金・併用型の金額的な違いはどのくらいなのでしょうか。定年退職金の平均値をもとに受取金額を比較してみましょう。

大学・大学院卒(管理・事務・技術職)

(厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」(2018年)をもとにLIMO編集部作成)

高校卒(管理・事務・技術職)

(厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」(2018年)をもとにLIMO編集部作成)

高校卒(現業職)

(厚生労働省「平成30年就労条件総合調査 結果の概況」(2018年)をもとにLIMO編集部作成)

3種類の中で支給額が一番多いのは両制度の併用となりました。また、税制面の優遇が大きい「一時金」よりも「年金型」の支給額が高くなっています。

ただし年金で受け取った場合は雑所得扱いになるため、国民健康保険に加入した際の所得割額は増加する可能性があります。「健康保険の被保険者期間が2カ月以上」「退職から20日以内に申請手続き」といった条件はありますが、退職後最長2年間は会社の健康保険組合に加入できます(健康保険任意継続制度)。ただその後は国民健康保険に移ることも想定して検討しましょう(「特例退職被保険者制度」を導入している企業であれば、後期高齢者医療制度加入まで会社員時代と同じ健康保険に加入できる場合があります)。

また、退職金で住宅ローンを完済する予定などがある場合は一時金として受け取るメリットも大きいでしょう。退職金の受け取り方法については、個人の状況に応じて総合的に考えてみてください。