老老介護で貯蓄を取り崩す…介護にかかる費用はどのくらい?

介護にかかる支出としては、月に一度かかりつけの病院でもらうご主人の持病の薬代などの医療費が約8,000円。紙おむつ代が、ひと月に1万円ほど。さらに、年に数回2週間ほど入院することがあるそうです。高額医療費制度を利用しても、月をまたぐことが多く、入院代は6〜7万円かかるとのこと。

ご主人は寝たきりではありませんが、食事、入浴や排せつなど、生活のさまざまな場面で介助が必要です。便利な介護用品はありますが、値段は決して安くありません。ちなみに、ファスナー1つで脱ぎ着ができるつなぎのパジャマは1万円もするそうです。

Aさん夫婦のケースは、「老老介護」といわれるものです。介護保険に加入しているのでデイサービスも利用できますが、限度額はあるものの1~3割は自己負担しなければなりません。

また、在宅介護では、快適に過ごせるようにと暖房や冷房を付けっぱなしにすることが多く、排泄の後始末をするためにシャワーを頻繁に使うそうです。そのために、オムツ代や医療費以外にも、電気代や水道代などの費用もかさみます。

「年金で足りない分は貯蓄を取り崩しています。施設に入るには、今の年金では無理そうです」と、Aさんはため息交じりに話していました。

データが示す介護の実情や費用は?

次に、厚生労働省などの調査資料から、介護負担に関する実態を見ていきます。

介護を行うのは誰?

前出の「令和2年の高齢社会白書では、介護をしているのは同居の家族が6割弱で、その内訳は配偶者が25.2%、子が21.8%、子の配偶者が9.7%となっています。

また、男性が34.0%に対して、女性が66.0%と、女性が介護者になるケースが多いことが見て取れます。

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執筆者
  • 中野 令子
  • ファイナンシャルプランナー/コラムニスト

1級ファイナンシャル・プランニング技能士。大手証券会社で約17年勤務。個人と法人向けに金融商品の販売に従事。現在は家業を手伝うかたわら、資産運用や保険のコンサルを行う。毎日の生活の中にあるお金をテーマに「くらしとお金の経済メディア LIMO」に執筆するほか、「女性の老後のためのメディア ミュゲ」の監修者として活動中。難しくて敬遠しがちな金融のしくみについて、わかりやすく説明。プライベートでは2児の母として、奮闘する毎日。