共働き世帯が増加…世帯年収・貯蓄額はどれくらい増えた?
共働きすれば、収入や貯蓄は伸びていくのでしょうか。下記の表は、総務省統計局の家計調査の<参考1-2>表 貯蓄現在高及び年間収入の推移(二人以上の世帯)から、1995年以降の世帯の貯蓄・年間収入のデータを5年単位で抽出したものです。
日本の共働き家庭は1995年前後を境に多数派となり、伸び続けて現在に至ります。しかし下表の通り、1世帯当たりの年間収入は減少傾向にあります(※調査対象は「二人以上の世帯」となっており、共働き世帯だけではなく、夫婦どちらかが無職の世帯なども含みます)。
共働き世帯が多数派となってきていますが、世帯収入は減少傾向にあるようです。先行き不安からでしょうか、貯蓄の方は1995年当時と比べると150万円ほど増加しています。
さいごに
これから日本は、労働人口が不足していきます。勤務地限定や時短勤務など、働く環境の整備は社会にとって必要不可欠となってくるでしょう。将来へ向けて、誰もが働きやすい環境、育児中・介護中でも働ける安定的な制度を作り上げるべき時期に来ているのかもしれません。
今は在宅勤務やフリーランスという働き方も増えつつあります。働き方の1つとして可能性のある分野であるといえるでしょう。働き方はどんどん変化しています。自分にとって納得のできる環境や働き方の工夫を模索していきましょう。
参考
(※1)「専業主婦世帯(男性雇用者と無業の妻からなる世帯)と共働き世帯(雇用者の共働き世帯)」労働政策研究・研修機構
(※2)「選択する未来2.0 参考資料集」内閣府発表 政府の有識者懇談会
「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)<参考1-2>表 貯蓄現在高及び年間収入の推移(二人以上の世帯)」総務省統計局
【ご参考】貯蓄とは
総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。
【ご参考】年間収入とは
総務省統計局の「家計調査」における「年間収入」とは、世帯全体の過去1年間の収入(税込み収入)です。以下1~6の収入の合計金額となっています。
1. 勤め先収入(定期収入、賞与等)
2. 営業年間利益(原材料費、人件費、営業上の諸経費等を除く。)
3. 内職年間収入(材料費等を除く。)
4. 公的年金・恩給、農林漁業収入(農機具等の材料費、営業上の諸経費等を除く。)
5. その他の年間収入(預貯金利子、仕送り金、家賃収入等)
6. 現物消費の見積り額
LIMO編集部