いつも求人を出している企業は要注意

筆者は20代の頃、5回以上は転職を繰り返しています。特に20代前半は社会性が低く実体験も少なかったため、自分にとっての「今すべきこと」が明確に見えていませんでした。そのため、転職時の面接でも適切な応答ができず、面接官の「意味深な質問の裏にある意図」を汲み取れず、結果的にすぐ離職してしまうこともありました。

筆者が最も印象に残っている転職失敗談は、「ブラック企業に引っかかってしまったこと」です。

その企業は地元でも有名な教育機関でしたが、なぜだか「コンスタントにスタッフを募集」していました。若かった筆者は「働きやすい企業は滅多に求人を出さない」「求人を出したとしても一般公開は稀」という機転が利かなかったため、まんまとブラック企業の餌食になってしまいました。

働いてみると、人間関係はボロボロだし労働基準法には沿っていないし、とても安心して働ける環境ではありませんでした。これがきっかけとなり、「名が通っている企業なのに、なぜか毎回求人を出している」という危なさに気がつきました。

本当にスタッフが足りなくて毎回求人を募集しているところもあるかもしれませんが、ブラック企業では「人がどんどん辞めていくので毎回求人募集をするしかない」という現状があるのも事実です。

面接時に「給与」の説明がない企業はNG

若かりし頃は、仕事に対してどのくらいの情熱を捧げられるかによって合否が決まると信じていた筆者。面接時には自分のやる気や能力を最大限にアピールし、給与のことは一切聞きませんでした。なぜなら、お金の話をこちらからしてしまうと、結局「お金目当て」と思われてしまうのが嫌だったからです。

そして転職活動を繰り返していくうちに、お金(給与や待遇)のことを第一に話してくれる企業と、こちらが聞くまで一切口にしない企業の2通りが存在していることに気がつきました。

結論から申し上げると、いい企業や社員を大切にしてくれる企業は例外なく、面接時にしっかりと給与や待遇面の詳細を伝えてくれます。

一方で、お金のことにあまり触れようとしなかったり、こちらが口を開くまでは何も言い出さない企業の場合は、ブラック企業の可能性を考えてもいいかもしれません。

給与の説明がほとんどなかった企業に就職した際は、就職後に暗黙のサービス残業ルースが存在していることや、給与から天引きされる額が多かったりしたものです。

逆に、採用前にしっかりと給与や処遇についての説明があった企業は、入社後も実力に応じて特別報酬が出たり昇格につながったりと、雇用される側の気持ちを常に汲んでくれていたと感じています。

「お金の話」を面接時にするのは失礼になると思うので、現在もその姿勢は変わっていません。しかし、逆に今では「どの時点でお金の話をしてくるのか」によってその企業の誠実さや姿勢を垣間見れると思っています。