漫画家の祭さんは、小明神さんとおみくじちゃんというチンチラの夫婦、そしてデグーの棟梁ちゃんと一緒に生活していました。しかし、夫チンチラの小明神さんは、胸に膿が溜まる胸腔膿瘍を患い、胸にチューブを入れるドレーン手術に挑んだものの、麻酔から目覚めることができずに亡くなってしまいます。(第53話)
さて、実は小明神さんの手術のちょっと前あたりから、おみくじちゃんがいつもと違う様子を見せることが時々ありました。体重を計ってみると、かなり増えていて、見た目も真ん丸に!これは、もしや…
しかし、そうこうするうちに、6月下旬に小明神さんが亡くなってしまい、小明神さんの闘病生活で溜まってしまった祭さんの仕事もピークに!一度おみくじちゃんを病院に連れていきたいとは思いつつも、葬儀に、納骨に、仕事にと、布団で寝る間もないような忙しい日々を過ごしているうちに、気づけばあっという間に8月になってしまいました。
そんなある日のこと。徹夜で仕事をしていた祭さんの耳に、おみくじちゃんのケージのほうからピィピィと聞きなれない声が聞こえてきました。見ると、彼女の足元に、小さな物体が鳴きながら動いているではありませんか!なんと、おみくじちゃんのお腹にはこれまでずっと命が宿っていて、今まさに出産したところだったのです!