年収1,000万円のリアルとは

ところで、実際に年収1,000万円以上の人はどのくらいいるのでしょうか。国税庁より2019年9月に発表された「平成30年分民間給与実態統計調査結果報告」によれば、1年を通じて勤務した給与所得者の構成比(男女計)において、年収1,000万円超えの割合は全体の5%。この数字だけ見るとごく一握りという印象ですが、東京都などは共働き率の高さから、世帯年収が1,000万円を超える家庭は実はそれほどめずらしくありません。金額だけ見れば余裕があるように見えますが、当事者に家計について話を聞くと実態はそうでもないようです。

「共働きで子ども2人の我が家。23区内の駅近マンションを購入し、住宅ローンや私立中学の学費を払いながら、児童手当なしで子育てしています。年収1,000万円といっても、税金で持ってかれてしまうので、手元にそんなに残りませんよ。子どもには『ウチは貧乏だからね。』と釘をさしています。」(40代・女性)