定期昇給がなくなる時代〜利益貢献しなければオジサンも新人も同じ?

トヨタが一律定期昇給制度を見直し、成果制度へ変更していくとの報道が出ています。おそらくそうなるとの前提で、今後日本の雇用制度がどうなるかを考えていきたいと思います。

トヨタがやるなら・・・

トヨタは、定期昇給の条件を評価に一本化するとしています。この制度がトヨタ自動車本社のホワイトカラーかブルーカラーか、はたまた関係会社含むグループ会社全社員が対象かは不明ですが、評価が最も低い社員の定昇はゼロになる可能性があるとされています。要するに、年功による加給がなくなり、職務内容と成果に応じたジョブ型雇用になるということでしょう。

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おそらく大企業はトヨタに横並びということで、同じような人事制度を導入していくと思われます。日本を代表するトヨタが導入するなら何も怖いものはありませんし、組合の抵抗や世間の批判もかわせるでしょう。ただ、こうした制度の導入は日本企業にとって遅すぎたのではないか、というのが筆者の個人的な考えです。

終身雇用や年功序列人事が悪いと言っているわけではありません。それがまともに稼働し、かつ業績を上げるのであればどのような人事制度でもかまいません。筆者もサラリーマンを35年ほどやりましたから、ボケ〜っと昼寝しているだけで給料をもらえる部長さんも知っていますし、オーナーの気分に終日振り回されて文句も言えない草食系役員の気持ちも分かります。

とにもかくにも、定年退職まで年々アップしていくサラリーがもらえ、若手から持ち上げられ、それなりの役職につければまあよし、というのが昭和時代でした。なので、今回令和になってトヨタが定期昇給を実質的にやめるというのはエポックメイキングなことです。もっとも、諸外国ではもともとそんな制度はありませんから日本が特殊だっただけなのですが。

参考記事

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太田 創
  • 太田 創
  • 一般社団法人日本つみたて投資協会
  • 代表理事

関西学院大学卒。1985年、三菱銀行入行。1988年より約10年間、ロンドンおよびサンパウロで資金為替・デリバティブ等の運用、投資信託の管理業務に携わる。
その後、2000年からシティグループ(米)、UBS(スイス)、フィデリティ(米)、GCIにおいて投資信託のマーケティング・商品企画を統括。現在は一般社団法人日本つみたて投資協会・代表理事。
主要な著書には、『ETF投資入門 』(日経BP 2008年)、『お金持ち入門』(実業之日本社 2015年 共著)、『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版 2019年)などがある。