楽天は2018年6月から置き配に着手し、自社配送の「楽天エクスプレス」を使う「楽天ブックス」や「爽快ドラッグ」などに導入しました。置き場所は注文時にサイトで選んだり、配送前メールから指定できたりします。3月以降はコロナの影響により、平常時に比べて利用が1.5倍程度まで増えたそうです。

アマゾンはこれまで一部地域で実験的に導入してきましたが、今年3月からは都内全区などで本格着手しました。直接委託の配送業者や、自社が手がける物流代行サービスを利用した荷物が対象となります。置き配の対象エリアでは置き配を“標準配送”に設定した思い切った手法で、玄関を初期設定とし、他の場所や対面への変更も可能です。届いた後は写真付きの配達完了メールが送られてきます。

配送会社も置き配に力を入れていて、ヤマト運輸は今年6月から「Yahoo!ショッピング」と「PayPayモール」の出店ストア向けに、置き配「EAZY」の提供を開始しました。置き場所と配送時間を指定でき、配送直前まで受取場所の変更が可能で、配達完了メールのURLから荷物の写真を確認できます。着手は秋からの予定でしたが、コロナの影響により置き配の要望が増えたため前倒ししたそうです。

日本郵便は2019年3月から、ネット注文後の出荷メールなどを通じ専用サイトで指定場所を選べる「e受け取りアシスト」を展開中です。さらに今年4月にはコロナの感染拡大を受け、対面配送だった「ゆうパック」や書留郵便物を玄関前などに置く取り組みにも着手。もともとは郵便局への依頼書提出が必要なサービスですが、専用バッグとプラカードを置けば置き配も可能になりました。