ただ、「レトルトや冷凍食品は自分が苦手だし、新鮮なほうが体にいいから」「ここはキレイにしたほうが気持ちいいから」と、結局は家事育児を完璧にしようとする気持ちが働いてしまい、それゆえに完璧にできなかった日があると罪悪感を感じていたのです。

しかしこのコロナ禍で、苦手意識のあった冷凍野菜を初めて使いました。新鮮な野菜を手に入れるには週に何度かスーパーへ行かねばなりませんが、冷凍野菜も併用すればスーパーへ行く回数を減らしながら野菜を取れるからです。

冷凍野菜を利用して驚いたのが、「食卓に野菜の登場回数が増える」こと。たとえばブロッコリーは、一房買ってきたらまずは茹でて調理して食べ、残りはシチューなど他の料理で使い切ります。下ごしらえも必要ですし、量も多いので残さず使い切るよう神経も使い、毎週のように買うことはできませんでした。

しかし冷凍野菜ならいつでも使えるので、栄養価の高いブロッコリーを週に何回も登場させることができます。また、スープにさっと追加することができるので、普通なら下ごしらえや使い切るのが大変だったり、傷みやすい野菜も、手軽に食卓に並べることができます。

こうした時短のおかげで仕事の時間も増加。自分にとって「仕事と育児の両立にちょうど良い家事アイテム」が見つかったことで、自然と手抜きによる罪悪感も減りました。

今、振り返れば、手抜きに抵抗感を持っていたときは、自分がどうかということよりも「他者の目」を意識していたように思います。