「ポテサラ」で考える、節約の鉄則

ただ、実際問題、手間暇かけて食費を節約しようとする場合、購入する「量」の問題も無視できません。

たとえば、少し前に話題になった「ポテサラ論争(※2)」。多くの女性が、「ポテトサラダを手作りするのは結構面倒くさいこと」と反応しましたが、それは適量を作るための材料を購入するときのことも含まれていると想像できます。

ポテトサラダに、ハムとキュウリを入れる人は多いと思いますが、レシピによっては、ハムは数枚だけ、キュウリは1本も使わないという時があります。でも、お店では、ハムはパック、キュウリは最低でも1本売り。節約をするために手作りをするのであれば、この余分なハムやキュウリが無駄にならないよう、他の献立との兼ね合いも考えて、買い物をしなくてはいけないわけです。

「こういうの、考えるの大好き」という人ならともかく、「毎日毎日、数十円、数百円を浮かせるために、こんなことばかり考えるのはウンザリ」と感じる人のほうが多いかもしれませんね。人によっては、ストレスが溜まってしまうかもしれません。

やはり、「節約の鉄則は無理のないところから」ではないでしょうか。大幅な家計のコストカットを狙うなら、まずは日々の過ごし方とは関係のない生活に関係のない「保険料」「通信費」といった固定費の見直しを先に行ったほうがよいでしょう。住宅ローンがある人は、借り換えを検討してみてもよいかもしれませんね。こちらのほうが、長期的に月々の出費を抑える効果が期待できます。

(※2)「ポテサラ論争」
スーパーマーケットで高齢の男性が幼児を連れた女性に対して、「母親ならポテトサラダくらい作ったらどうだ」と忠告する場面に遭遇した、というツイートをきっかけに起こったもの。「手間を惜しまず料理するのが母親」という意見と、家で作ればそれなりに手間がかかる惣菜を、ポテトサラダ「くらい」と言い切った高齢男性の「家事意識の低さ」を批判する意見などがネット上で交わされ、話題となりました。

劇的に減らなくても…。節約の小ワザはたくさん!

ただ、固定費を減らすほうが、家計のコストカット効果が大きいとはいえ、食費の節約に成功している人たちのワザの中には、「これだけなら真似できそう」というポイントがたくさんあります。いくつかピックアップしてみました。

大皿料理でコストカット

2人の子どもがまだ小さく、食べムラも多いというBさんのお宅では、1人分ずつ作ると残ってしまうことも多いそう。そこで、毎食大人2人分の量のおかずを作って大皿に盛り、各自が好きな分だけ取り分けて食べるようにしているそう。

子供たちの食べっぷりが良く「おかずがちょっと少ないな…」と感じた時だけ、冷凍食品を活用するという方法で、食費のカットに成功しているそうです。

週単位で予算を組む

Cさんは、週単位で予算を組むことで、食費のカットに成功しているそう。手取り給料から1か月あたりの食費を計算し、それを月当たりの週数で割って週当たりの食費を算出。それを食費専用の財布に入れて、1週間はその範囲内でやりくりするのだそうです。

「ただ、どうしてもオーバーしてしまう時などはあるので、そのときは次の週で調整したり、予備費でまかなったりするなど、その月内で黒字におさめるようにする」のだそうで、そういった臨機応変さも、この方法を長続きさせるコツのようです。

フリマアプリ活用

フリマをよく利用するというDさんがおすすめするのは、意外に知られていない「フリマでの食品購入」。訳アリ商品が多いので、商品説明を注意深く読み、商品の量や状態をきちんと確認したうえで購入しなくてはいけませんが、野菜や果物が安く手に入ることも多いとのこと。

大量購入になることが多いので、シェアできる人を確保しておく、冷凍、冷蔵保存などの保存方法を考えておくことがマストだそうです。