また為替相場についても、同日のニューヨーク外国為替市場ではドルが買われ円が売られる流れとなり、1ドル=105円85~95銭で取引を終えています。直近で一時は104円台の円高傾向にありましたが、やや落ち着きました。

これらを受けて、日本株も週初から買われる展開になることが期待されますが、国内では新型コロナウイルスの感染拡大など悪材料も多く、買いが続かないかもしれません。しばらくは個別銘柄の物色を中心に、伸びたら利食っていくのも一つの戦略になるでしょう。

直近の下値メドで下げ止まり、一時25日線を回復

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。前週末は大きな陰線となって下落し、25日移動平均線だけでなく、200日移動平均線も割り込んでしまいました。やや先行きが心配されましたが、直近の下値メドである6月15日の安値(21,529円)付近で下げ止まりました。

ここからの反発が期待されましたが、実際に週初から窓をあけて寄り付くとさらに上昇、翌日も窓をあけて上昇し、前週の下げ分を「往って来い」のような形で取り戻しました。

さらにいったんは25日を回復しましたが、その後はローソク足の実体が25日線にかかりながら、上値を押さえられました。週末には25日線を割り込んでいます。

今週はまず、この25日線を回復できるかどうかがポイントになります。ただし、値動きが小さいので、25日線をはさんでもみ合う動きになるかもしれません。25日線を超えられないとしても、ただちに下目線になる必要はありません。

しばらくは方向感が出しづらい動きになりそうですので、本格的な出動は、7月15日の高値(22,965円)、目先意識されやすい23,000円、6月9日の高値(23,185円)あたりを回復してからでも遅くないでしょう。この付近を上抜けるようであれば24,000円あたりまでの上昇が視野に入ってきます。

逆に下値メドとしては7月31日の安値(21,710円)や6月15日の安値(21,529円)などになりますが、最近の値動きをみると、このあたりまで下がると押し目買いが入るようですので、買い姿勢でチャンスをうかがってもいいでしょう。

下原 一晃