最近、スーパーでの買い物の際、野菜の値段が高くなっていると感じませんか。コロナの影響で何かと家計が苦しい最中に、追い討ちをかけるような価格上昇。野菜売り場で買うのをためらってしまうこともしばしばあります。

食料品の値段が上がれば当然ながら食費が増えることになるので、家計を切り盛りする者にとっては緊急事態です。そこで、値上がりしている原因と価格動向を調べてみました。

日照不足と長雨が影響

梅雨がようやく明けた途端、猛暑が続いていますが、今年の梅雨は前線や湿った空気の影響で降水量が多く、日照時間が少ない状態が続きました。地域によっては豪雨で大きな被害を受けたのはご存じの通りです。こうした状況により、農作物の生育にかなり影響が出ています。

実際、今年6月25日から7月15日までの日照時間と降水量のデータ(速報値)を気象庁の発表で見てみると、日照時間では、札幌92%、仙台37%、東京53%、名古屋49%、新潟41%、大阪49%、広島49%、高松45%、福岡56%、鹿児島43%と、平年の50%程度かそれ以下の水準です。また、降水量は全国的に平年の1.5倍から3倍に上っています。

野菜の値段は軒並みアップ、今後はどうなる?

農林水産省の青果物卸売市場調査によると、主要卸売市場での7月下旬の野菜の価格は、だいこん1.6倍、にんじん2.4倍、小松菜1.8倍、ねぎ1.6倍、かぼちゃ1.4倍、じゃがいも(ばれいしょ)1.9倍、たまねぎ1.6倍と、対前年同旬比で軒並み上昇しています(いずれも1kg当たり)。