20年前、父親が不倫 

「20年前、父の不倫が発覚したときが一番の修羅場でした」という30歳のS子さん。普通の会社員だった父と専業主婦の母の3人で生活をしていたS子さんには、大きなわだかまりがあったそうです。

「私が10歳のときに、父の不倫が発覚しました。相手は飲み屋で働いている当時20代の女性だったと聞いています。父は仕事一筋で、授業参観や運動会に来てくれた思い出はありません。それでも、お金に困ったことがないのは、父のおかげだと思って感謝しています。」

仕事人間だった父は帰りも遅く、接待やゴルフなど一緒に過ごす時間があまりなかったそうです。今思えば、このときから不倫は続いていたのかもしれません。しかしまだ子どもだったS子さんは、どういう経緯で不倫がバレたのかは今でも知らないそうです。

「ある日、いつも通り遅く帰ってきた父と母が怒鳴りあっているのを偶然見ました。いつもは穏やかな母が鬼のように怒っていて、私は怖くなって、寝たふりをしていたのを覚えています。」

そのときの会話で、父が不倫をしていたことをなんとなく理解したS子さん。10歳ながら「家族がバラバラになるのではないか」と考え、泣きながら眠ったといいます。