夫の在宅勤務日を確認してシフトを入れる妻

育ち盛りの2人の小学生男児がいるワーキングママのA子さんは、事務職として週4日程度通勤しています。A子さんの夫は6月以降週、2日出勤し残りの3日は在宅というスタイルで働いており、自分の休みと夫の在宅勤務の日が重ならないようシフトを入れています。

A子さんの職場は緊急事態宣言解除後、通勤と在宅のどちらかを選択できるのですが、A子さんは迷わず通勤を選びました。夫には「6月からは会社勤務に戻る」とだけ伝えているそうですが、そうした決断を下した背景には自粛期間中の在宅ワークでの出来事が大きかったようです。

4月と5月は2人とも家で仕事をしていたのですが、マンションの間取りから完全な個室スペースは1か所しかなく、夫に譲ったまではいいものの、A子さん自身の仕事はスムーズにいかなくなりました。

リビングで事務の仕事をしていると、外で思うように遊べずストレスが溜まっている子供たちがケンカを始めたり、遊び相手をさせられるなどまったく仕事が進みません。夫は仲裁に入るどころか自分のペースで仕事をするばかり。A子さんの大変さを全く分かってくれず、挙句の果てに「今日の夕飯は何?」とノンキに聞いてきたときは怒りで拳を握りしめたとか。

結局A子さんは子供たちが寝静まったあとに夜遅くまで仕事をし、在宅ワークなのに残業が続き体調を崩してしまったといいます。その時にようやく夫は「自分も家事をやらなければ」と自覚して仕事環境は改善したものの、やはり在宅勤務が長くなると何かと夫婦間の関係がギクシャクするのを避けるため6月以降A子さんは通勤を選択したのです。

「職場は在宅を選んでいる人が多く3密は避けられる。何かない限り在宅勤務は選ばないかな」と苦笑いを浮かべながら呟きました。