日本のサラリーマンは「ジョブ型雇用」嫌い? 海外企業はどんな採用をするのか

求人広告でJDが示される

そもそもグローバル企業は、新卒学生を一定時期に一定数採用することはあり得ません。空きポジションが出たときに募集をかけるのが原理原則です。採用するということは、誰かがやめたのか、あるいはこれからやめさせられるのか…、とにかくポジションありきです。これは、若手、シニア、経営層など職位や職責問わず全てです。

したがって、実質的には経験者の中途採用になるのですが、応募の前段階でJDが提示されるのがほとんどです。日本人には馴染みが薄いかもしれませんが、グローバル企業の人材募集ページにはそのポジションのJDが掲載されています。

たとえば、米ゴールドマン・サックス・グループのグローバル採用ページでは、募集ポジションとともにJDがはっきり記載されています。ですので、自分に当てはまる職種か、条件がマッチしているかどうか、応募者にはすぐに分かりますし、どんなに素晴らしい学歴と経験があっても、それがJDと合わなければ書類選考で落とされます。

ウェブ上では年俸ははっきり書かれないことがほとんどですが、面接ではきちんと教えてくれます。採用時にはその他の条件とともに、労働契約書に労働条件が明示されます。

残念ながら、日本企業でここまでJDを公開して人材募集をしている企業は寡聞にして知りません。もっとも、グローバル企業は不明瞭な条件で人材募集するとEqual Employment Opportunity(雇用均等法)等の法律に引っかかって、裁判沙汰になるので面倒ということもあり、採用条件を公開するのが普通です。

もちろん、グローバル企業といえども私企業です。縁故採用はありますし、最近流行りのリファラル採用(社員の紹介による採用)もずいぶん前からあります。全てが公開されているわけではないことは申し添えておきます。

参考記事

ニュースレター

メールアドレスをご登録いただくと、毎朝LIMOの更新情報をお届けいたします。
太田 創
  • 太田 創
  • 一般社団法人日本つみたて投資協会
  • 代表理事

関西学院大学卒。1985年、三菱銀行入行。1988年より約10年間、ロンドンおよびサンパウロで資金為替・デリバティブ等の運用、投資信託の管理業務に携わる。
その後、2000年からシティグループ(米)、UBS(スイス)、フィデリティ(米)、GCIにおいて投資信託のマーケティング・商品企画を統括。現在は一般社団法人日本つみたて投資協会・代表理事。
主要な著書には、『ETF投資入門 』(日経BP 2008年)、『お金持ち入門』(実業之日本社 2015年 共著)、『毎月3万円で3000万円の「プライベート年金」をつくる 米国つみたて投資』(かんき出版 2019年)などがある。