プライドより自然体の方が魅力的では?
男性たるもの、時にはカッコつけたくなる時はあるでしょう。たとえばプロポーズの時くらいは多少の背伸びをして、相手を喜ばせたいという気持ちを見せるのはありだと思うのです。
しかし、高すぎるプライドの問題点は、結局は背伸びにすぎないことで「長続きしない」という点にあります。「奢られたくない。自分は常に奢る」という姿勢の人も、最初は気前よく奢っていても、その内に金欠になれば食事にいけなくなる時が来るでしょう。
個人的には「プライドより、自然体」に魅力を感じます。これはプライドの高い男性からはまったく出てこない発想だと思うのですが、たとえば「自分の弱みを見せる」ということには合理的なメリットがあります。
「劣勢にある人が必死に頑張って努力をしている」という構図は応援する人を呼び起こします。これは心理学の世界で「アンダードッグ効果」と呼ばれます。不利な立場の人が一生懸命頑張り、周囲はそれを応援し、そしてゴールに辿り着いた時には大きな感動を呼びます。「オレは強いから人の手は借りない!別に困ってもない!」と突っぱねる人に応援の手はないのです。
また、プライドが高いと本音を言えなくなります。付き合いたての男女カップルや、表面上だけのコミュニケーションだけで済む浅い関係なら、カッコいい演出をした自分を見せるだけでいいかもしれません。しかし、本音を言えないのでは、時間が経過しても深い関係を構築できないと思うのです。
このようにエベレスト山のように、ひたすら高い男のプライドはもう必要のない時代になったと感じます。今は自然体で本音を言える関係の方が長期的な関係を維持することができるのではないでしょうか。
参考
(※)「平成30年(2018年)版 男女共同参画白書(概要版)」男女共同参画局
高級フルーツギフトショップ「水菓子 肥後庵」代表 黒坂 岳央