焦って株や投資信託を買いまくる
株式相場が大きく変動している今、「持たざるリスク」といった単語を耳にする機会が増えているかもしれません。「持たざるリスク」とは、想定外の上昇相場において、株式などの金融商品を購入しないことによって発生するリスクのことを指します。
とはいえ、これはあくまで顧客から預かった資金を増やさなければならない機関投資家などに向けた言葉であって、わたしたちのような一般人にとって必ずしも当てはまるとはいえません。
結果を追い求め、時には運用結果を競わなければならない機関投資家と異なり、わたしたちの資産形成は誰かと競っているわけではなく、あくまで個人資産の範疇です。そのため、「持たざるリスク」といった言葉に惑わされず、今の家計をきちんと把握し、無理のない範囲で投資を検討することが大切でしょう。
また金融機関にとって、今のコロナ不況は資産に不安を抱く投資初心者を勧誘し、手数料の高い金融商品を売りつける絶好のチャンス。
特に、直近で退職一時金が口座に振り込まれたり、ある程度まとまった金額の入金などがあった方は、振込先の金融機関から言葉巧みに投資へ勧誘される恐れが高いので気を付けるようにしましょう。
おわりに
今回は資産運用初心者に向け、コロナ不況でやってはいけない4つのことをお伝えしました。コロナ不況からまた元の経済状況に戻るまで、かなりの時間がかかるかもしれません。
しかし、あれほど世界に衝撃を与えたリーマンショックでさえ、何年かの時をかけて相場を取り戻しました。急落にそこまで悲観的な感情を抱くことなく、「明けない夜はない」といった心持ちで前向きに乗り切っていくようにしましょう。
そしていつか回復を迎えたとき、「あのとき焦って変な行動を起こさなくてよかった」と笑って語れるようになりたいものですね。
綾瀬 ゆり