自営業の配偶者が年金を増やす方法

自営業の配偶者には年金を増やす公的な制度が用意されています。「国民年金基金」「国民年金付加年金制度」です。

国民年金基金は自営業の方と会社員・公務員の方との年金額の差を埋めるために作られた制度です。もちろん自営業の配偶者も利用できます。保険料の掛金が自分の状況に合わせて選べる上、全額が所得控除になるため、所得税や住民税が少なくなります。

付加年金制度は、国民年金第1号被保険者と任意加入被保険者(65歳以上の方を除く)が納付できる制度です。国民年金の保険料に毎月400円を増額して収めると、「200円×付加保険料納付月数」が支給されます。例を挙げてみると、40年間毎月400円を納めると19万2,000円(40年×12カ月×400円)になります。これに対して、毎年9万6,000円(40年×12カ月×200円)が年金に上乗せされます。2年間払い戻しを受けたらモトが取れる計算です。

年金を増やす制度が2つ用意されていますが、両方を同時に利用することはできません。どちらかを選ばないといけないことは覚えておきましょう。

この2つの制度以外にも、個人年金などを利用するのも実質的に年金を増やす手段と考えていいでしょう。そしてもう1つ、年金を増やす方法として考えられるのは、働いて厚生年金に入ることです。これについては後ほど取り上げることにしましょう。