学校

次は学校に支払うお金です。こちらは学校差が大きいため、生徒数・学校数ともに全国で最も多い東京都の金額を参考例として挙げましょう。以下、都内私立中学校181校を調査対象とした、東京都発表の「令和2年(2020年)度 都内私立中学の学費の状況」からデータをご紹介します。

受験料

2020年度の都内私立中学校の検定料(受験料)の平均額は2万3200円。午前・午後で試験を実施する学校や、同一校で複数回受験できる学校も増えています。チャレンジの機会は増えますが、場合によっては検定料だけで10万円程度が必要となることも覚悟しておきたいところです。また、試験前日・当日までインターネット出願可能な学校も増えています。合否の状況を踏まえながら上手にスケジューリングしていけるとよいですね。

初年度納付金

2020年度の初年度納付金(授業料、入学金、施設費及び学則上のその他納付金(※3)については、以下のような調査結果が出ています。

初年度納付金(総額)
・平均額・・・97万531円
(最高額・・・189万500円・最低額・・・54万8000円)
■「初年度納付金(総額)97万531円の内訳」(※詳細・各費目)の平均額

  • 授業料・・・48万0950円
  • 入学金・・・25万8066円
  • 施設費・・・42万36円
  • その他・・・18万9479円

※3「授業料」、「その他」は毎年度納付する費用、「入学金」、「施設費」は入学時に一括納付する費用
金額は、延べ学校数(コース等によって学費が異なる場合はそれぞれ1校として計算)の平均額

■「3年間で必要な費用」(平均金額(上述)をもとに算出)

  • 1年次・・・97万531円
  • 2年次・・・67万429円(授業料48万0950円+の他18万9479円)
  • 3年次・・・67万429円(同上)
  • 3年間合計・・・231万1389円

となります。

以上は「東京都内の私立中学の平均値」となりますが、学校差がある点や、在学中の値上げなども考慮しておくとよいでしょう。実際に2020年度は、都内の私立中学の22.7%にあたる41校が値上げを行っています。

また、入学後に必要となる学習費用は、公立中学と比較すると2~3倍以上となってきますので、私立受験をしようか、少しでも迷い始めた時点で、資金準備について意識しておいたほうがよいかもしれません。

お金に関することはひとえに「親のがんばり」がモノをいう部分かもしれませんね。小さいお子さんがいらっしゃるご家庭などが、教育費の準備をなさる際のご参考となればと思います。次では、我が子の中学受験でさまざまな経験をされたみなさんの声を聞いていきましょう。