ただ、年金保険料を払わないことのリスクはある
最後に、保険料を滞納することで生じるリスクについてもご紹介します。
財産差し押さえのリスク
年金制度を管理する日本年金機構は、近年滞納者への取り締まりを強化しています。2017年12月~2018年1月の期間には、「控除後所得額300万円以上かつ未納月数13月以上」など一定の条件を満たす滞納者に対する強制徴収が集中的に実施されました。
今後も、同様の強制徴収が実施される見込みです。保険料の滞納を続けていると、延滞金の徴収や財産差し押さえのリスクがあることを知っておきましょう。
遺族年金や障害年金がもらえないリスク
年金は、”老後だけ”にもらえるものではありません。ケガや病気、死亡など万が一のことがあったときに、本人やその家族の生活を守るために支給されるお金でもあります。滞納を続けていて遺族年金や障害年金の受給条件を満たしていないと、「もらえるはずのお金がもらえない」という事態にもなりかねません。
国民年金をもらうためには、保険料を10年以上納める必要があります。これを”資格期間”といいます。年金保険料を払っている期間があったとしても、10年に満たない場合は、無年金ということになってしまうということも、おさえておいたほうが良いでしょう。
参考
『厚生年金保険・国民年金事業年報(平成30年)』厚生労働省
『国民年金保険料の学生納付特例制度』日本年金機構
『国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度』日本年金機構
『将来の公的年金の財政見通し(財政検証)』厚生労働省
『「国民年金保険料強制徴収集中取組期間」の結果について』日本年金機構
『必要な資格期間が25年から10年に短縮されました』日本年金機構
「国民年金の第1号被保険者の「職業」、もっとも多いのは?」LIMO
「35歳の人の、将来の年金額はどれくらい?」LIMO
LIMO編集部