カナダのトロント大学で行われた研究では、おこづかい制度がある家庭の子どもは、そうでない子どもよりもお金とクレジットカードの関係をよく理解しており、金銭感覚にすぐれていたという結果が出ています。小学生になるタイミングでお金に関する学習を進めることは、大人になってお金で失敗しないための大切な種まきだと言えるでしょう。
「おこづかい制度を導入したいけれど、いつから始めればいいかわからない」と悩んでいる人は、ぜひ子どもが小学校へ上がるタイミングで始めてみてください。
まとめ
おこづかい制度は、必ずやらなければいけないものではありませんし、現にすべての親子が行っているわけではありません。しかし、大人になって自分でお金を稼ぐようになる前に正しい金銭感覚を身につけておくことは、自らの人生設計を考える力にもつながっています。定期・定額のおこづかいはそのための、いたって簡単に導入できる学習方法と言えるでしょう。
きちんとお金の管理ができる大人になってほしいと願うなら、子どもが小学生になるころからおこづかい制度を導入し、お金の概念について学ばせてあげるのがベターではないでしょうか。
【参考】
Rona Abramovitch, et al. 1991. "Children and money: getting an allowance, credit versus cash, and knowledge of pricing." Journal of Economic Psychology 12:27-45.
川西 まあさ