「越境テロ」がアフリカの大きな問題に
ブルキナファソとの国境にあるコートジボワール北東部カフォロ(Kafolo)で6月11日未明、イスラム過激派とみられる集団がコートジボワール軍を襲撃し、少なくとも兵士11人が死亡、6人が負傷、2人が行方不明になったという。
犯行声明などは出ていないが、ブルキナファソなどテロ攻撃を活発化させているIS、またはアルカイダを支持するイスラム過激派の犯行が疑われている。
コートジボワールでは2016年3月、イスラム過激派「マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)」が南東部グランバッサムにあるリゾートホテルを襲撃し、欧米人など16人以上が犠牲となったが、それ以来のテロ事件である。
一方、トーゴ北部では2月上旬、ブルキナファソから越境してきたとみられるイスラム過激派のメンバー100人あまりがトーゴ当局に拘束されたという情報があった。ベナンやガーナも、情報機関や治安当局が“北からのテロの脅威”に警戒を高めているという。
中東やアジアに比べると、アフリカのテロ情勢は越境テロが大きな難題である。
ナイジェリア北東部のイスラム過激派ボコハラムは、カメルーンやチャド、ニジェールに越境し、ソマリアのイスラム過激派アルシャバブは隣国ケニアでテロを繰り返している。ギニア湾沿岸は海賊の問題で有名だが、テロの脅威が近くまで迫っている。
和田 大樹