住宅ローンを組んでる人はどれくらい?

COVID-19の影響を受けて仕事の環境が変化し、収入に打撃を受けた家庭の中には、住宅ローンをはじめとする返済金を抱えている家庭も少なくありません。総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)」の2019年データによると、二人以上の世帯における負債(借入れ全般)の保有世帯の割合は約4割(39.3%)。また、負債現在高の約9割が住宅・土地のための負債ということが分かっています。負債現在高の平均値は1451万円で、負債保有世帯を二分する中央値は、1218万円でした。

住宅ローンが返せない…対策法と注意すべきこと

住宅ローンの返済が滞りそうだと気が付いたら、返済が遅れてしまったら、まずは借入先の金融機関に連絡をすることが必要です。ローン返済が遅れると、さまざまなペナルティが発生し、最悪の場合マイホームを手放さなくてはならないことも。家族の生活の基盤となる住まいを守るため、とるべき対策や注意点についてみていきましょう。

[1]まずは金融機関に連絡!

住宅ローンの返済が難しくなった場合は、早めに金融機関に連絡しましょう。金融機関が住宅ローンなどの条件変更に柔軟に対応するよう、金融庁からの要請も出ています。返済者が支払う意思のあることを伝えて相談すると、場合によっては支払額の一時的な減額などの柔軟な対応を受けられる可能性もあります。

[2]返済金の延滞は影響が大きい

住宅ローンの返済が遅れたという内容は、個人信用情報の記録に残ります。他の融資やクレジットカードの申し込みで審査に通らなくなるなど、5年間ほど影響が続くこともあり得ます。また、延滞分については金融機関に損害を与えたものとして「延滞利息」の支払いも必要です。住宅ローンの場合、返済の遅れた元金に対して年率で14.0%の遅延金を支払うことになり、延滞によるデメリットは大きなものとなります。

さらに延滞が続く場合は、裁判所に差し押さえられて自宅が競売にかけられる可能性もあります。住宅ローンの借り入れの際に、その担保として土地・建物に金融機関が「抵当権」を設定しているため、マイホームの権利は金融機関にあります。借り主がお金を返せないと、金融機関は住宅を売却するなどの方法で貸した資金を回収しようとするのです。この抵当権は、順調に返済が完了すれば、法務局で抵当権を削除できます。それまでは、細く長くであっても返済の道筋をつけることが重要です。

また、延滞の情報は、教育ローンなどの利用を検討する際にネックとなる可能性が。住宅ローン以外のローンにもいえることですが、返済が遅れそうな場合は、分かった時点で早急に借入先に相談しましょう。