最も一般的な進学ルートで費用を計算すると

では、最も割合の多かった《幼稚園・私立→小学校・国公立→中学校・国公立→高校・国公立→大学・私立》を一般的な進学ルートとして、費用を計算してみましょう。

  • 幼稚園・私立:158万3748円
  • 小学校・公立:192万7686円
  • 中学校・公立:146万5191円
  • 高校・公立:137万2140円
  • 大学・私立:386万6569円

合計で1021万5334円。やはり教育費は「子ども1人1000万円」という金額が目安として適切かもしれませんね。

国の支援制度も活用したい

2019年10月に「幼児教育・保育の無償化」、2020年4月から「私立高校授業料の実質無償化」と「高等教育(大学・専門学校等)修学支援新制度」が始まり、国の「3つの教育無償化」制度が出そろいました。この中でもとくに注目度が高い、「私立高校授業料の実質無償化」については下で触れておきましょう。

■「私立高校授業料の実質無償化」

2020年4月から、私立高校等についても就学支援金の上限額が引き上げられ、在校生を含めて高校に通う多くの生徒の授業料負担が軽減されることになりました。ただし、軽減されるのは「授業料」の部分。公立高校での軽減額は11万8800円、私立高校等の軽減額は39万6000円です。

私立高校(全日制)の場合は世帯収入に上限(年収目安:約590万円未満)もありますし、授業料がこれを上回る学校もあるでしょう。「施設拡充費」「寄付金」なども必要となる私立高校が多いようです。そのほか、公立・私立を問わず、通学定期券代や学校教材費、部活動費、塾の費用も含めて考えると、高校時代にはこれからも少なくない負担が待ち受けているといえます。