シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はコーヒーチェーン店「コメダ珈琲」を運営するコメダHD(3543)の、2020年5月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2020年6月10日に更新されたコメダHDの2020年5月既存店売上高は、対前年同月比71.3%となりマイナス成長。なお、同社の客数及び客単価の内訳は開示されていません。
また全社売上高も73.6%であり、既存店・全店ともに対前年同月比で70%台のマイナス成長となりました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は2月決算)。
既存店について、前期はマイナス月が7月(98.7%)のみであり堅調な推移を見せました。しかし新型コロナの影響で、今期は3月90.5%、4月53.1%、5月71.3%で3カ月連続のマイナス成長となりました。ただし4月の対前年同月比53.1%を底に、5月はマイナス成長ながら71.3%までの回復を見せています。
一方で全店売上高は、前期全ての月がプラス成長となりました。しかし今期は3月94.5%、4月55.2%、6月73.6%となり、既存店同様の推移でマイナス成長が続いています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は、2019年は概ね1,950円~2,150円間のレンジ相場が続きましたが、2020年1月にレンジ上限の2,150円を突破し2,296円に到達しました。しかし、2月後半からの株式市場全体の下落の中で4月6日には1,316円まで下落しています。その後は反発し、現在は1,900円前後で推移しています。
新型コロナ問題により既存店・全店ともに前期の好調から一転し、4月は対前年同月比で50%台まで落ち込みました。しかし5月は70%台までの回復を見せています。緊急事態宣言が全面解除になった6月はプラス成長まで戻すことができるのかが注目されます。
参考資料:2021年2月期 FC向け卸売売上前年比・総店舗数
LIMO編集部